栃木県社会福祉協議会で講演~テーマは離職防止対策~
2026年06月20日
2026年6月8日(月)、栃木県社会福祉協議会様主催の「福祉・保育人材 採用力UPセミナー」にて、「出口対策(離職防止)」の講義を担当させていただきました。
当日は、高齢者施設・障がい者施設・保育・児童施設など、多様な分野から約35名の皆様にご参加いただきました。
本セミナーは「入口対策(採用)」と「出口対策(定着)」の両輪で人材確保を考える構成となっており、「入口対策(採用)」は、株式会社アーチーズの伊藤沙耶氏が担当。弊社は、「離職防止」に焦点を当てた内容を担当しました。

■ 離職防止は「引き止め」ではなく「辞めたくならない職場づくり」
講義の中で最も強調したポイントは、離職防止は“辞める人を止めること”ではないということです。
大切なのは、「辞めたい」という気持ちが生まれない職場をつくること。
そのためには、現場で起きている離職の要因を正しく捉える必要があります。
■ 福祉・保育現場に共通する離職の背景
研修では、現場で多く見られる離職要因を整理しました。
✅ 人間関係やコミュニケーションの問題
✅ 業務量の多さ・責任の重さ
✅ 賃金や評価への不満
✅ 将来の見通しの不透明さ
✅ 感情労働による心身の疲弊
特に福祉分野は、「感情労働」が避けられない仕事です。
利用者や家族への対応において、自分の感情を抑えながら関わることが求められる場面が多く、それが蓄積されることでストレスやバーンアウトにつながることもあります。

■ 「働きやすさ」の前に「働きにくさ」を解消する
「働きやすい職場づくり」がテーマになりがちですが、実はその前に必要なのは、働きにくさ(不満要因)を取り除くことです。
講義では、フレデリック・ハーズバーグ(Frederick Herzberg、1923‐2000)の二要因理論をベースに、
✅ 労務管理(制度・環境の整備)=不満を減らす
✅ 人事管理(関わり・育成)=意欲を高める
という2つの視点から整理しました。
■ 現場を変えるのは「日々の関わり」
特に参加者の皆様から反応が大きかったのは、管理職・リーダーの関わりに関する内容です。
例えば、
✅ 「ほめる・認める・感謝する・ねぎらう」を具体的に伝える
✅ 面談の仕組みを活用して職員の声を拾う
✅ 相談しやすい雰囲気を日常からつくる
これらは特別な制度ではなく、日々の関わりの積み重ねです。
そしてこの積み重ねこそが、職場の「当たり前の空気」をつくり、離職に大きな影響を与えます。
■ 「3つの欲求」を満たす職場が定着を生む
まとめとしてお伝えしたのは、クレイトン・アルダファーの提唱したERG理論(Clayton Alderfer)に基づく「3つの欲求」です。
✅ 安全に働ける(存在欲求)
✅ 良好な関係がある(関係欲求)
✅ 成長できる(成長欲求)
この3つが揃うことで、職員は「ここで働き続けたい」と感じるとのこと。
逆にどれか一つでも欠けると、離職のリスクは高まります。
人材不足が深刻化する中、採用(入口)だけでは組織は成り立ちません。
これからは、「入りたい職場」だけでなく、「続けたいと思える職場」をいかに作れるかが
ご参加いただいた皆様、そして企画・運営いただいた栃木県社会福祉協議会様、誠にありがとうございました。
青森県看護協会 中弘南黒支部で講演~テーマは、「限界を超える前に~カスタマーハラスメント~」~
2026年06月14日
令和8年6月6日(土)、弘前学院大学にて、令和8年度 青森県看護協会 中弘南黒支部 看護学習会が開催され、講師として登壇させていただきました。

今回のテーマは、「限界を超える前に」~カスタマーハラスメントに気付き行動する力~です。
日々の現場で起こりうるカスタマーハラスメントについて、早期に気付き、適切に対応するための視点と行動について、事例を交えながらお伝えしました。
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■ 「限界を超える前に」気付くことの重要性
研修ではまず、カスタマーハラスメントは突然深刻化するのではなく、徐々にエスカレートしていく特徴があることを共有しました。
例えば、
✅ 声が徐々に大きくなる
✅ 同じ話を繰り返すようになる
✅ 対応時間が長くなる
✅ 個人を特定した発言が増える といったサインは、いわば「前兆」です。
限界を超えてからの対応は、現場への負担も大きく、組織としての対応が必要な事態へと発展しやすくなります。
■ カスタマーハラスメントは「職員を守る取り組み」
本研修で特にお伝えしたのは、カスタマーハラスメント対策は、単なるクレーム対応ではなく「職員を守る取り組み」であるという点です。
現場では、 「利用者対応だから仕方がない」 「もっと丁寧に対応すべきだったのでは」と、職員個人の努力に委ねられてしまうことも少なくありません。
しかし、明らかに過剰な要求や暴言や威圧的な言動、業務範囲を逸脱した要求に対しては、適切な線引きが必要です。
それは「サービスの質を下げる」のではなく、職員の安全と尊厳を守るための必要な判断です。

■ 心理的安全性が現場を支える
もう一つ重要な視点が、心理的安全性の確保です。
職場の中で、「この対応でよかったのか不安」、「あの言動は気になるが、相談しづらい」、「自分の対応力が足りないのではないか」と感じながらも、声を上げられない状態は、非常にリスクが高い状態です。
こうした状況が続くと、
✅ 問題の見過ごし
✅ 対応の遅れ
✅ 職員の疲弊・離職 へとつながってしまいます。
だからこそ、「気軽に相談できる」「早く共有することが評価される」といった心理的安全性の高い職場づくりが不可欠です。
■ 管理職・リーダーの役割
心理的安全性を支えるために重要なのが、管理職・リーダーの関わりです。
✅ 早期相談を歓迎する姿勢を示す
✅ 「よく相談してくれた」と承認する
✅ 一緒に対応を考える
✅ 組織としての対応方針を明確にする
といった関わりが、現場の安心感を生み出します。
管理職の一言や姿勢が、 「この職場で働き続けられるか」を左右することも少なくありません。

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カスタマーハラスメント対応は、
✅ 早期に気付く力
✅ 適切に行動する力
✅ 組織として支える体制
この3点が鍵となります。
そして何より、それは「職員を守る取り組み」であり、「心理的安全性を担保するための重要な経営課題」でもあります。
今後も、現場で安心して働き続けられる環境づくりに向けて、実践的な研修をお届けしてまいります。
青森県内で貴重な講演の機会をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
八戸市校長協議会にて「世代間ギャップコミュニケーション」をテーマに講演
2026年05月23日
5月21日、八戸プラザホテルにて開催された八戸市校長協議会にお招きいただき、講演をさせていただきました。
当日は、八戸市内の公立・私立の小学校・中学校・高校の校長先生方、約90名がご参加され、非常に緊張感のある中での開催となりました。八戸の教育を支える先生方の前でお話しできたことは、私にとっても大変貴重な機会でした。

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今回のテーマは、「世代間ギャップコミュニケーション~若手職員の離職防止対策~」です。
学校現場に限らず、多くの組織で共通する課題が、「若手との関わり方が難しい」、「価値観の違いを感じる」といった“世代間ギャップ”です。
講演では単なる「世代の違いの理解」に留まらず、
✅ ギャップが起きる本当の要因
✅ 誤解が生まれる構造
✅ 現場で使える具体的な伝え方
まで、実践に落とし込んでお伝えしました。
☆☆☆ 世代間ギャップの本質は「価値観」ではなく「前提の違い」☆☆☆
印象的な事例としてお話ししたのが、「大雪の日の行動の違い」です。
校長先生、教頭先生は、早朝から雪かきをしています。一方で、若手は、通常通り出勤し業務開始しました。
一見「意識の差」と捉えられがちですが、実際には
〇 上の世代: 空気を読んで動く(暗黙の理解)
〇 若手世代: 指示や役割に基づいて動く(明確さ重視)
という、仕事に対する前提の違いが背景にあります。
つまり、世代間ギャップとは、「やる気の違い」ではなく、“何を基準に行動するか”の違いなのです。
☆☆☆ 誤解は「ことば不足」から生まれる ☆☆☆
現場で特によく起きるのが、「伝えたつもり」と「伝わっていない」のズレです。
例えば、「あとで直しておいて」という指示一つでも、
〇 上司: 今日中に終わっているイメージ
〇 若手: 時間があるときに対応
というように、期限・優先度の認識がずれてしまいます。
こうしたズレを防ぐために重要なのが、「前提・意図・安心」をセットで伝えることです。
〇 前提: 背景や状況
〇 意図: なぜそれが必要か
〇 安心: できるかどうかの配慮
この3つを補うことで、コミュニケーションの質は大きく変わります。
☆☆☆ 「同じ言葉でも、受け取り方が違う」という現実 ☆☆☆
もう一つの典型的な事例として、「もう少し周りを見て動けるといいね」という言葉があります。
上司側は「成長への期待」ですが、若手は、「自分は評価が低い」「否定された」と受け取ることがあります。ここから見えるのは、指導がそのまま伝わるとは限らないという現実です。
だからこそ、
〇 良い点を先に伝える
〇 具体的な行動を示す
〇 一緒に考える余白をつくる
といった工夫が重要になります。

☆☆☆ ハラスメントとの境界も「伝え方」が左右する☆☆☆
講演では、ハラスメントについても触れました。「指導」と「ハラスメント」の線引きが現場の大きな課題になっています。
ポイントはシンプルで、
✅ 人ではなく「事実・行動」を伝える
✅ 意図を説明する
✅ 相手の受け取り方を意識する
ということ。つまり、ここでもやはりコミュニケーションの質が鍵となります。
☆☆☆ 学校現場での活用の広がり ☆☆☆
今回の内容は、若手教職員への対応に限らず、児童・生徒への指導、保護者との関係づくり、教職員同士のチームづくりなど、あらゆる場面で活用できる内容でした。
実際にご参加いただいた校長先生方からは、
〇 「とても分かりやすく、実践的だった」
〇 「すぐに現場で使える内容」
〇 「保護者対応にも応用できる」といったご感想をいただきました。
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八戸の学校教育を支える先生方の真剣なまなざしに触れ、私自身も大きな刺激をいただきました。
このような貴重な機会をいただきました八戸市校長協議会の皆さまに、心より感謝申し上げます。
4月開催|オンライン公開講座「人を軸にしたマネジメント基礎講座」を開催しました
2026年05月15日
2026年4月、株式会社エイトドア主催のオンライン公開講座「人を軸にしたマネジメント基礎講座」を開催しました。
今回の講座は、2日程(4月25日・30日)で実施し、看護師、セラピスト、臨床検査技師、介護福祉士、事務職など、医療・介護の現場で働く皆さま延べ30名にご参加いただきました。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
◆「人をまとめる」ではなく、「人を理解する」マネジメントへ
本講座では、マネジメントを「管理すること」「指示すること」だけで捉えるのではなく、
✅ 人をどう理解するか
✅ チームをどう動かすか
✅ リーダー自身がどんな関わり方をしているか
といった「人を軸に考えるマネジメント」をテーマに進めていきました。
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講座の中では、
✅ リーダーの役割と求められるスキル
✅ マネジメントとリーダーシップの違い
✅ チームがうまく機能する条件
✅ 人を育てる・任せる・認める・叱るといった関わり方
など、日々の現場に直結する内容を、具体例を交えながら整理してお伝えしました。
「マネジメントとリーダーシップの違いを小学1年生に説明するとしたら?」
「自分が受けてうれしかった関わり方は?」といった問いかけを通して、参加者ご自身がこれまでの経験を振り返りながら考えていただく時間も大切にしました。

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◆受講者の声から見える“現場のリアル”
講座後のアンケートからは、現場で奮闘されているリーダー・管理職の皆さまの“今”が伝わってきました。特に多く寄せられたのは、次のような声です。
✅ 「リーダーとしての在り方を改めて考える時間になった」
✅ 「自分が“できていないこと”に気づけた」
✅ 「すぐに現場で試してみたい内容が多かった」
✅ 「任せることが、相手の成長を妨げている場合があると気づいた」
一方で、
✅ 「学んだことを実践できるかは、これからの課題」
✅ 「若いスタッフへの声かけや、動機づけに悩んでいる」
✅ 「チーム内の差や不満への対応に迷っている」
といった、“わかっていても難しい”現場ならではの悩みも多く挙げられていました。
これらの声は、個人の問題ではなく、今の医療・介護現場全体が抱えている共通の課題だと感じています。
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◆「できるリーダー」より、「考え続けるリーダー」を増やしたい
今回の講座を通してあらためて感じたのは、多くの方が「正解」を探しているわけではなく、
✅ これでいいのだろうか
✅ この関わり方で相手は成長するのだろうか
✅ チームのために、今の自分に何ができるのか
と、真剣に考え続けているということです。
マネジメントに万能な答えはありません。
だからこそ、
✅ これでよかったのかを振り返る
✅ やってほしいこと、自分の思いを言語化して、伝える
✅ 他のリーダーや上司のアドバイスなど、様々な意見を取り入れてみる
そうした機会を持つこと自体が、リーダーとしての力になります。
この講座が、参加された皆さまにとって「明日からの関わり方を少し変えてみよう」と思えるきっかけになっていれば幸いです。
今後も現場の「困った」「悩ましい」に寄り添う学びの場をつくっていきたいと考えています。
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
またお会いできることを楽しみにしています。
【開催報告】教育担当者のための「仕事を教える基礎講座」(オンライン)を開催しました
2026年04月25日
3月・4月に、株式会社エイトドア主催のオンライン講座「教育担当者(プリセプター・OJTトレーナー)のための 仕事を教える基礎講座」を開催しました。
本講座は、看護職、リハビリテーション職、介護職といった医療・福祉現場で新人教育・OJTを担う皆さまを対象に、「仕事を教えるとはどういうことか」を、理論と実践の両面から整理することを目的に実施しました。
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■「仕事ができる」と「教えられる」は別の力
講座ではまず、「仕事ができること」と「仕事を教えられること」は同じではない、という点を確認しました。
現場では、経験を積んだ職員ほど「なぜ新人が分からないのかが分からない」という状態に陥りやすくなります。
参加者同士の意見交換では、
✅ 新人の頃、どんな教え方が嬉しかったか
✅ 逆に、どんな対応がつらく記憶に残っているか
✅ どんなときに支えてほしかったか
を振り返る時間を設け、「自分自身も、知らず知らずのうちに“教える側の都合”で指導していたかもしれない」と気づかれた方も多くいらっしゃいました。
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■OJTの基本と、教え方のアップデート
講座では、
✅ ティーチングとコーチングの使い分け
✅ OJTを進める際の6つのステップ
✅ 「教える」から「伝える」へのスタンスの転換
など、日常の現場教育ですぐに使える内容を中心にお伝えしました。
特に印象的だったのは、「指導にもアップデートが必要であり、新人に合わせて学習支援やスキルアップの体制を整えたいと思った」という声です。
経験や価値観が異なる新人を前に、「これまでのやり方が最適とは限らない」と立ち止まって考えること自体が、教育担当者としての大切な成長でもあります。
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■新人さんの“気持ち”を支えるという視点
本講座では、技術指導だけでなく、新人さんの気持ちの支援についても重点的に扱いました。
新人さんは常に、
✅ 迷惑をかけているのではないか
✅ 自分は向いていないのではないか
✅ 失敗したらどうしよう
といった不安を抱えています。
アンケートでは、
〇 経験年数が経つと新人の頃の気持ちを忘れてしまうと気づいた
〇 嫌だった指導の記憶ばかり残っていることにハッとした
〇 動機づけ要因を意識して、具体的にほめたい
といった振り返りの声が多く寄せられました。
「叱り方」「ほめ方」も、目的は“感情の表出”ではなく、行動改善と成長を支えることであることを、事例を通して確認しています。

■「すぐに使える」と感じていただけた研修
アンケートからは、
〇 新人教育に具体的に用いられる内容が多かった
〇 漠然とした不安が整理され、今後の指導の軸が見えた
〇 理論と実践のバランスがよく、現場で使える
といったご感想もいただきました。
また、「若手の教育担当者の育成というテーマだったが、自分自身も正しい教育ができていたか振り返る機会になった」という声からも分かるように、本講座は「若手向け」であると同時に、すべての教育担当者が立ち返るための講座でもあります。
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■教育担当者を一人にしないために
新人教育は、教育担当者一人が抱え込むものではありません。
教育担当者が安心して役割を担い、新人が安心して成長できるためには、組織としての支援体制と、共通言語となる「教え方の軸」が必要です。
エイトドアでは今後も、医療・福祉現場で「人を育てる人」を支える研修を提供してまいります。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
「安心・安全な職場づくりのためのハラスメント対策」をテーマに講義
2026年03月17日
先日、新潟県内の病院で、「安心・安全な職場づくりのためのハラスメント対策」をテーマに、研修を実施しました。
本研修は、同内容で2回に分けて実施し、2回目では近年注目されている「不機嫌ハラスメント(フキハラ)」についても新たに取り上げました。

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1.働きやすい職場に必要な「3つの視点」
研修の冒頭では、働きやすい職場づくりの土台として、「安全」「関係性」「成長」という3つの視点を共有しました。
✅ 不安や恐怖を感じずに働ける安全な職場
✅ 話しかけやすく、相談しやすい良好な人間関係
✅ 教えてもらえ、挑戦できる成長できる環境
これらが揃ってはじめて、職員一人ひとりが安心して力を発揮できること、そしてハラスメントは、この土台が揺らいだときに起こりやすいことを確認しました。
2.ハラスメントは「意図」ではなく「受け取り方」
ハラスメントの基礎知識として、 「自分に悪気があったかどうか」ではなく、相手がどう感じたかが判断基準になるという点を改めて整理しました。
特に医療現場では、指示・指導の場面が多く、「指導のつもりだった」「忙しくて余裕がなかった」という状況が、結果的に相手を傷つけてしまうケースも少なくありません。
3.2回目研修で伝えた「不機嫌ハラスメント(フキハラ)」
2回目の研修では、参加者の関心も高いテーマとして「不機嫌ハラスメント(フキハラ)」を取り上げました。
”フキハラ”とは、怒鳴る、強い言葉を使うといった明確な言動だけでなく、
✅ 不機嫌な態度
✅ 無言の圧
✅ ため息や表情、空気感
といった感情の出し方そのものが、周囲にストレスや萎縮を与える状態を指します。
「何も言っていないけれど、話しかけづらい」、「常に顔色をうかがってしまう」など、こうした状態が続くことも、職場の心理的安全性を下げ、ハラスメントの温床になり得ることを具体例を交えてお伝えしました。
4.アンガーマネジメントの視点から
研修ではアンガーマネジメントの考え方も紹介しました。
✅ 感情が高ぶったときは、まず立ち止まる
✅ その場ですぐに反応しない
✅ 「今、何に反応しているのか」を自分で整理する
「感情をなくす」のではなく、感情と上手につきあうことが、管理職・リーダー自身を守ること(管理職としてのリスクマネジメント)にもつながるという点を強調しました。

5.事例検討を通して「違い」を考える
研修後半では、「指導として適切な伝え方」と「ハラスメントになりかねない伝え方」を事例を紹介しながら、伝え方の違いについて講義しました。
受講者からは、
✅ 「言葉は同じでも、伝え方やトーンで受け取りが大きく変わる」
✅ 「自分では気づいていなかった癖に気づけた」
といった声も多く聞かれました。
今回の研修で、管理職の皆さまがご自身の言動や態度を振り返り、安心して働ける職場づくりを考えるきっかけになれば幸いです。
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本研修開催にあたり、企画から当日までご担当の皆様には大変お世話になりました!
「効果的な人材育成の手法を学ぶ」をテーマに講義
2026年03月13日
千葉県内の看護部様にて、主任さんを対象とした研修を実施しました。
約30名の主任さんたちにご受講いただきました。
今回の研修では、「効果的な人材育成の手法を学ぶ」ことを目的に、「人材育成の難しさ」「主任としてのコミュニケーション」「困難事例への対応」のプログラムで、講義と事例検討を組み合わせた実践的な内容としました。
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1.今回の講義でお伝えした主なポイント
講義冒頭では、近年の人材育成を取り巻く環境の変化を整理しました。
✅ 働き方改革やハラスメント意識の高まり
✅ 多様な価値観・世代が混在する職場
✅ 主任に求められる役割の変化(「指示する人」から「一緒に考え、育てる人」へ)
その上で、人材育成がうまくいかなくなる背景として、①「ゴールのズレ」 ②「期待値のズレ」 ③「関わり方のズレ」という3つの視点から、現場で起こりがちなすれ違いを確認しました。
また、主任として欠かせないスキルとして、
✅ 話しかけやすく、相談されやすい関係づくり
✅ 言語・非言語・準言語を意識したコミュニケーション
✅ 相手を尊重しながら伝えるアサーティブコミュニケーション
✅ 「注意」と「アドバイス」を使い分ける視点
について、具体例を交えながらお伝えしました。

2.事例検討で深まった「自分事としての学び」
今回の研修では、5つの事例検討を、3~4名の少人数グループで実施しました。
仕事を覚えるのに時間がかかるスタッフ、チームに非協力的に見える年上スタッフなど、実際の現場をイメージしやすい事例をもとに、
✅ 主任の関わりのどこに課題があったのか
✅ どのような声かけ・対応が考えられるのか
を、各グループで活発に話し合っていただきました。
正解を探すのではなく、「自分だったらどう関わるか」を考えることで、講義内容が一気に現場と結びついていく様子がとても印象的でした。
3.主任同士で語り合う時間の価値
研修後、看護部様から次のようなご感想をいただきました。
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今回、実際をイメージしやすい事例を基に、グループワークを通して様々な視点をもち、
問題点や解決策を自分たちで考える有意義な研修となりました。
普段、全主任が集まって話す機会はほぼないため、同じ立場としての多くの意見を聞け、
良い刺激となったようです。
とても良い表情で話す主任たちを見ていると、まだまだ成長できる看護部の未来を
感じることができました。
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主任というお立場は、上からも下からも期待され、悩みを一人で抱えやすいポジションです。
だからこそ、同じ立場の仲間と考えを共有する時間は、何よりの学びと支えになるのではないかと思っております。
今回の研修が、主任がスタッフとの関わり方を振り返るきっかけとなり、看護部のこれからを支える力となること、願っております!
このたびは、研修のご依頼をいただきましたこと、感謝申し上げます。
藤沢市障害者施設協議会主催 中堅職員向けヒューマンスキル向上研修で講義
2026年03月05日
2026年2月27日(金)、藤沢障害福祉法人協議会様主催の中堅職員研修『活かそう!自分の強み!磨こう!ヒューマンスキル!』にて、講師を務めさせていただきました。

当日は、障がい福祉の現場で日々奮闘されている中堅職員の皆さまにご参加いただき、リーダーシップ・チームづくり・世代間コミュニケーション・セルフマネジメントについて、講義とグループワークを交えながら進めていきました。
■ なぜ今、「中堅職員のヒューマンスキル」なのか
中堅職員は、次のような組織の“要(かなめ)”となる役割を担っています。
✅管理職の意図を現場に伝える
✅若手職員を育成・フォローする
✅現場の空気や人間関係を調整する
今回の研修では、「すべてを一人で抱え込まない」「中堅職員だからこそ発揮できる力がある」という視点から、ヒューマンスキルを整理していきました。

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研修プログラムは次のとおりです。
✅ヒューマンスキルとは何か
✅中堅職員に求められるリーダーシップとマネジメントの違い
✅チームがうまく機能している状態・していない状態
✅世代の違うスタッフとのコミュニケーションのポイント
✅教える・指示する・ほめる・認める・感謝する
✅中堅職員自身のセルフマネジメント
特に、「具体的にどう声をかけるか」「どう伝えれば誤解が生まれにくいか」といった現場ですぐに使える視点を大切にお伝えいたしました。
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研修後のアンケートでは、多くの前向きなご感想をいただきました。
・「とてもわかりやすかった。次年度も同じテーマで行ってほしい」
・「今、現場で一番悩んでいたテーマだった」
・「すぐに実践できる内容だった」
・「自分に足りない技術や考え方に気づけた」
・「グループワークで他の人の考えを聞けてよかった」
研修全体の満足度についても、「非常に満足」「満足」がほとんどを占め、中堅職員の皆さまが抱える課題と内容が合致していたことがうかがえました。
最後に今回の研修が、「自分の関わり方を少し変えてみよう」「一人で抱えなくていい」、そんな気づきにつながっていれば幸いです。
ご参加いただいた皆さま、そして企画・運営にご尽力いただいた関係者の皆さま、貴重な機会をいただきましたこと、ありがとうございました。
神奈川県社会福祉協議会主催 プレリーダー研修で講義
2026年02月05日
2026年1月、神奈川県社会福祉協議会主催の「プレリーダー研修」で講義いたしました。
本研修は、2020年度から毎年弊社が担当しており、今回は約70名の方がご受講されました。
福祉(介護、障がい、保育)の現場では、若手スタッフがリーダー役を任される場面が増える一方で、
・ リーダーになってと言われても、何をすればよいのか
・ 先輩リーダーを見ていればわかるから・・・
・ リーダーになったからには何でもできるようにならないと・・・
等々、不安がいっぱいな心持ちの方が多いと思います。
本研修では、リーダーに求められる役割を「方向性を示す」「進捗を管理する」「メンバーを把握し動機づける」「環境を整える」「上司を補佐する」「模範となる」の6つに整理し、具体的な行動レベルに落とし込んで解説しました。
また、リーダーになって一番の悩みごとは、「人のマネジメント」です。
人のマネジメントを、「教える」「ほめる」「叱る」「任せる」の4つのテーマで、すぐに実践できる手法や具体例をお伝えしました。
さらに、チームがうまく機能するときの3つの条件「目標・方向性を示す」「役割分担と協力体制をつくる」「コミュニケーションをとる(報告・連絡・相談・教える・手伝う)」、一方でチームが機能しない背景には、役割の固定化やコミュニケーション不足など“チームの硬直化”が起きている可能性があることもお伝えしました。
参加者の方々からは、
・ 「何でもできるリーダーではなく、いい特徴を持つリーダーになろうと思った」
・ 「リーダーシップやマネジメントの具体的行動がわかって、実践しようと思った」
・ 「終日の研修だったが、他施設の方との意見交換もたくさんできて、あっという間だった」
等の声が寄せられ、前向きな一歩を踏み出す時間になったように感じます。
本研修開催にあたり、神奈川県社会福祉協議会研修センターの職員の皆様には、大変お世話になりました。
宮城県社会福祉協議会にて主査研修で講義
2025年12月08日
2025年11月28日(金)、宮城県社会福祉協議会にて主査研修の講師を務めました。
今回の研修は、中核職員としてリーダーシップを発揮するために必要なスキルを学ぶ機会として企画されています。
社会福祉協議会の現場では、地域福祉の推進に向けて多様な職種や立場の人々と協働する力が求められます。その中で、主査としてチームをまとめ、課題を解決し、意見を調整するスキルは不可欠です。
今回は、宮城県社会福祉協議会が運営する施設の職員の皆さん、宮城県内の市町村の社会福祉協議会の職員の皆さんがご受講されました。
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研修は3つのテーマで構成し、講義と演習を通じて実践的なプログラムで進めました。
講義内容は次のとおり。
第1講 チームをまとめる ~チームワーク〜
・集団の特性を知り、チームをまとめるポイントと具体的な行動を学ぶ。
第2講 問題発見と課題解決 ~問題解決力~
・問題とは何か、問題の原因と解決方法の探り方を学ぶ。
第3講 意見をまとめる 〜コミュニケーション力・ファシリテーション力~
・後輩や他職種との様々な意見を取りまとめ、最適な意見を導く方法を学ぶ。
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活発な意見交換をしながら、熱心にご受講くださいました。
これから、中堅職員として更なるご活躍を願っております!
このたびは、講義の機会をいただき、ありがとうございました。
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