入院生活で見えたこと~その① 病院での接遇マナー~
2023年03月19日
関東地方は、桜が開花し、ここのところの気温上昇で一気に満開になりそうな陽気です。
さて、年末から約50日の入院生活を送っていて、気が付いたことがありましたので、何回かに分けて、ここで綴ってまいります。
今回のテーマは、「病院での接遇マナー」です。
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病院やクリニック、介護施設も含め医療機関では、「接遇・マナー」の研修を毎年実施しているところが結構あります。また、「接遇向上委員会」を設置して、その向上に日々取り組まれています。
「接遇・マナー」は、次のとおり分類されます。
✅ 身だしなみ
✅ あいさつ
✅ 言葉遣い(敬語)
✅ 態度・姿勢・表情 など
入院する前までは、医療機関では、接遇・マナーがきちんとできていないと、クレームの原因になりかねない、だから「接遇・マナー」は大切であるということを研修で伝えてきました。
接遇・マナーによるクレームは、本来業務(医療・介護)を進める上での障害となり、業務が遅れてしまったり、せっかくの本来業務が否定されかねません。
どんないよい医療やケアをしていても、接遇・マナーができていなければ、「治療は信頼できるんだけど、職員の態度がね・・・」「言葉遣いがね・・・」など言われてしまいます。最悪は、ネットでの評判サイトに書き込みされてしまうなども・・・

このようなことを未然に防ぐために接遇・マナー研修等で、ある意味、リスクマネジメントであるといえます。このように徹底しているわけですが、入院して気づいたことが1つありました。
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入院中、接遇・マナーのことが全く気にならなかったのです。
研修講師として入院病棟の職員の方たちを見れば、いくつか気になることがあり指摘してくなったかもしれません。しかし、患者として病棟の職員の方たちを見ていると、自分の身体のことが第一なので、医療に直接的に関係がない接遇・マナーのことが全くというほど気になることがありませんでした。
「気になる・ならない」というよりも、患者としては早く退院したい気持ちがいっぱいですので、接遇・マナーは目に入らなかったのだと思います。
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だからと言って、接遇・マナーの徹底が必要ないということではありません。
入院生活を経験して、患者視点から、医療・ケアに直接携わる職員とそうではない職員とで、患者が求めることが違うということのように思います。
また、外来と病棟でも求められることが違うんだなと感じたところです。
職種によって、役割によって、顧客が何を求めているのか、具体的に洗い出してみるのもよいかもしれませんね。
私の「前向きになる方法」
2023年02月23日
ご関係者の方々にはお知らせしておりましたが、昨年12月末に人工股関節の手術・入院いたしました。
2月10日に無事に退院いたしましたこと、ご報告申し上げますとともに、ご心配・ご迷惑をおかけいたしましたこと、心よりお礼とお詫びを申し上げます。
既に通常営業で活動しておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
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このたびの手術・入院では、予定では3週間ぐらいだったのですが、術後の経過が芳しくなく、1か月後に2回目の手術をいたしました。
1か月間で2回の手術、入院期間は約50日。
1回目の手術の後、リハビリを続けていましたが、2回目の手術が決定した後は、これまでのリハビリは結局無駄になってしまいました。
2回目の術後は1回目で”練習”していたこともあり、順調に回復して、退院することができたわけです。 これも、1回目手術後にケアしてくださった病院スタッフの皆さんに感謝なのです!
まあ、自分でも頑張ったなぁと思います(笑

2回の手術と毎日のリハビリで、病院のスタッフの方やご関係者の方に共通して言われたことがあります。
「1か月間に2回も手術して、リハビリもしなおして・・・なんで下田さんはそんなに前向きでいられるんですか。痛いとも言わないし、しんどいとか感じることはないんですか」と。
確かに、「弱音」を吐くことはありませんでしたが、自分では「前向き」ということを意識してもいませんでした。
(私は前向きなんだ・・・)と改めて教えてもらったようです。
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自己理解を深めるため、今回の手術・入院を自分でどのように捉えていたのかを考えてみました。
私自身が、医療・福祉の業界の皆さん向けに仕事をしているため、
✅ まず、手術・入院で「患者体験」ができる
⇒ 仕事に活かすことができる
✅ 患者目線(顧客目線)になったとき、何をしてほしいのかがわかる
⇒ 病院・施設に求めるサービスを洗い出せる
さらに、
✅ 1か月に2回も手術するなんて、珍しい経験ができる
⇒ つらいと考えるのではなく、誰も経験できないことを経験できる
上記のように捉えていたと思います。
そのためにしていたことは、病院のスタッフの方々の仕事を好奇心いっぱいで観ていました。
また、これまで研修で伝えていたことは、現場のスタッフの皆さんに効果があるのかを勝手に検証したりもしていました。
こんなことをしていたので、入院も振り返るとあっという間の期間だったように思います。
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まとめると、私は「前向き」というよりは、「好奇心」「探求心」を以て手術・入院に臨んでいたのかもしれません。
つらい・苦しいと感じることを、「これからの自分の役に立つこと」、「誰も経験しないことかもしれない」という捉え方をして乗り越えることができると、これから起こるかもしれないつらい・苦しいことにも「あの時頑張れたのだから」という気持ちで向き合えるかもしれませんね。
「普通」って何だろう…~自分基準と相手基準~
2023年02月04日
今回のブログもテレビネタからです📺
元々、テレビドラマが大好きなのですが、今クールのテレビドラマに結構、はまっています。
その1つが、『リエゾン』(テレビ朝日系列)です。
子どもの発達障害専門クリニックを舞台に、さまざまな発達障害の子どもたちへの関わりだったり、子どもの気持ち、その親の気持ちなどを通じて、発達障害を上手にそれぞれが受け入れていく様子を描いているドラマです。
クリニックでは、発達障害のことを「凸凹(でこぼこ)」という表現をしています。
発達障害をもつ人たちの「生きづらさ」を「凸凹らしい生きやすさ」に考え方を変えていくことが描かれています。
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昨日の『リエゾン』では、小学校入学を控えた子どもの発達障害を親が受け入れられず、親がその状況に苦悩するというテーマでした。
どうしても普通学級に入れたい母親と、現実からすると支援学級のほうが子どもにとってよいという葛藤です。
ドラマ終盤で、母親が「普通って何だろう」とつぶやきました。
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「普通」って何だろう・・・🤔
私たちがよく使ってしまうことばである「普通」。
✅ 普通、知ってるよね
✅ 普通、できるでしょ、それぐらい・・・
結構、ことばにしていたり、そう思うことはないですか。
勝手に自分が「普通」という基準を決めていて、その基準を相手に押し付けてしまっているのではないかと思いました。

そう考えると、似たような意味合いでは、「当たり前」、「常識的に」もそうかもしれません。
ドラマに重ねてみると、職場での後輩指導でも同じようなことが考えられるのかもしれないと思いました。
ドラマでは、「生きづらさ」ですが、職場では「居ずらさ」になります。いずれ、離職につながりかねません。
例えば、後輩に指導するとき、「普通は・・・」ということばを使ったり、「〇〇年も経験しているんだから、それぐらい当たり前にできることでしょ」というスタンスで後輩に接していると、後輩に自分の基準を押し付けてしまっていることになり、後輩は、できない自分を責めたり、どう対処してよいかわからなくなる・・・。そして、この職場にはいたくなくなる・・・、つまり「居ずらさ」=離職につながりかねないのかなと思いました。
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昨日の『リエゾン』を観て感じたこと。
個人の成長を促すならば、「普通は・・・」という自分の勝手な基準ではなく、「後輩にどうなってほしいのか基準」で接するスタンスのほうが、成長につながるよなぁ・・・と思った次第です。
「普通」って何だろう・・・。
自分の「普通」と相手の「普通」は違う。その認識を改めて考える機会になりました。
次回も楽しみなドラマです。
「ほめる」ことからのコミュニケーション
2023年01月15日
今朝観ていたテレビ番組で、興味深い話がありました。
初対面の人とコミュニケーションをとるときは、「ほめる」ことをするといいというお話でした。
番組に出演しているタレントさん(Aさんとします)のお子さんがアメリカに留学していて、お子さんに会いに行った時のエピソードでした。
Aさんとお子さんがスーパーで買い物して、レジ精算をしたとき、お子さんがこう言ったそうです。
「ママ、こういうとき、レジの女性の何かをほめると会話が弾んで、英語を話すきっかけになるんだよ」と。
その時のレジの女性は、とても素敵なネイルをしていたそうです。例えば、そのネイルをほめるとか・・・ということらしいです。

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Aさんは、敢えて現地の人と会話をするつもりはなかったようです。
しかし、お子さんに言わせると、現地で生活するためには英語が話せるようにならないといけない、そのためには、
① まずは初対面の人のどこかをほめる
② ほめると相手は何かしら話しかけてくる(「ありがとう」など)
③ 相手が話す英語を自分は一生懸命理解しようとするのでヒアリングの力が
身に着く
だそうです。
朝から、納得しました。
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初対面の方だけではなく、よりよい関係性を築くために「相手をほめる」ことはとても有効だと思います。
「おだてる」とか「お世辞を言う」ということではなく、純粋に「嬉しいな」とか「ありがたいな」と感じたことを素直に言葉にすると、相手の方も嫌な気持ちにはなりませんし、そのような言葉を発した人に対して、好意的な感情を抱くのは間違いありません。
好意的な感情を抱くと、言葉を発した人に対してのコミュニケーションの壁がなくなりますので、自分のことを話したくなったり、よりよい情報を伝えたくなったりもします。さらに、言葉を発した人のことをより知りたくなることから、反対に様々な質問をしてくるかもしれません。
こうして、双方でコミュニケーションの量(回数)が増えることから、よりよい信頼関係が築かれているのだと思います。
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「この人と仲良くなりたい!」と思うならば、まずは相手の「いいなぁ」「素敵だなぁ」「かっこいいなぁ」などプラスの点を見つけて、感じたことを素直にほめることを実践してみるとよいかもしれません。
しかし、そう簡単に初対面の方を「ほめる」というのは難しいものです。ある程度のトレーニングが必要だと思います。
そこで・・・
普段から、道を歩いている時、電車に乗っている時など見知らぬ方たちを観察して、「”見た目”からよいところを見つける」ことをしてみてはいかがでしょうか。”見た目”とは、服装やしぐさなどを観察してみるとよいかもしれません。
あと2ヶ月半で、新たな年度がスタートします。
入学、入社、転勤、人事異動など、初めて会話を交わす機会が増える前に、初対面の方とのコミュニケーションを今のうちからトレーニングしてみてはいかがですか🎵
新年のご挨拶 2023
2023年01月01日
新年明けましておめでとうございます!
2022年も全国の多くの皆様に大変大変お世話になりました。
新たな年、2023年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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2022年もなかなか新型コロナが私たちの生活を自由にさせてはくれませんでした。
しかし、行動制限が解かれ世間は自由になりつつも、医療・福祉の現場は以前と変わらない感染対策や感染者対応で日々、過酷な状況での勤務に心より敬意を表します。
弊社も2021年同様に2022年も8割がオンライン対応で、一部感染が落ち着いている時期は対面研修を実施することができました。
オンライン対応でも対面と同じような感覚だったとのお声も聞くことができ、お互いで「オンライン」でのコミュニケーションのとり方に上手く慣れてきたのだと感じております。
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2023年は、どのような一年になるでしょうか。
以前の日常が戻り、より暮らしやすい、働きやすい世の中になることを願うばかりです。
弊社は、2023年2月1日で、5周年を迎えます。
5年間続けられてきたことは、ご関係者の皆様のおかげしかありません。
心より感謝申し上げます。
6年目の今年は、設立してからの5年間の蓄積新たなカタチにしてまいりたいと思います!
株式会社エイトドア
代表取締役 下田静香
『月刊 保険診療』(12月号)に連載「組織をつくる6枚の設計図」第5回が掲載されました
2022年12月16日
医学通信社が発行する「保険請求と医療事務の総合情報誌『月刊 保険診療』」12月号に弊社の人事アドバイザーの原麻衣子が執筆をいたしました。

第5回目となる今回は、「維持する力」がテーマです。組織の健全化を目指し、それを保ち続けるために管理職の人が心がけたいポイントについてお伝えしています。
雑誌をご購読されている皆様、是非お読みください!
『青森ドクターズネット』にコラム掲載
2022年11月22日
株式会社ミライテコが運営する『青森ドクターズネット』にコラムを執筆いたしました。
『青森ドクターズネット』は、青森のお医者さんたち、青森で活躍されている方たちの声を全国にお届けするサイト。
こちらに定期的にコラムを掲載しております。
今回のテーマは、「気が利く人」。
「あの人は、気が利くね~」というほめ言葉。「気が利く人」は何ができる人なのでしょうか。
こちらをクリックしていただき、お読みいただければと存じます。
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ヒト・コト(人事)日記⑬〜気が利く人とはどんな人?~ | 青森ドクターズネット(青森ヘルスケア情報プラットホーム) (aomori-medical.com)

今が続くとは限らない~「セルフリスクマネジメント」を~
2022年11月11日
先日、センセーショナルなニュースがありました。
アメリカの企業のテスラ社の代表であるイーロン・マスク氏が買収したTwitter社の従業員を突然解雇したことは、多くの方々が「そんなことまでしちゃうの?!?!」と思ったのではないでしょうか。
Twitterといえば、SNS先駆けで世界の有名人が公式アカウントとして、情報を発信しています。その情報は、世の中に大きな影響を及ぼすこともあり、また国と国との外交にも影響を及ぼすほど影響力のあるのは言うまでもありません。世界有数の会社の1つであり、政治さえ動かすような情報発信がされている、また使われているTwitterです。
これだけの大企業ですから、もし、私がTwitter社の社員だったら(あり得ませんが笑)、買収されたとしても、解雇されるなんて全然思いもよらないことだと思います。それも、朝会社のサイトにアクセスできなかったと思ったら、自分が解雇対象者だった・・・なんて、「嘘でしょ」と思うほどの衝撃でしょう。
報道によると、Twitter社の日本法人の従業員も解雇対象者だったようです。
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このニュースで私が思ったこと。
どんなに安定していたとしても、「今が続くとは限らない」ということです。今日まで「自社」だったのが、明日は「他社」になることが現実としてあるというということです。
では、もし自分がその状況に身を置いていたらどうすればよいのか。
セルフリスクマネジメント(自己危機管理)が必要だと思います。
✅ 解雇されても雇ってもらえるだけの経験やスキルを持っていること
✅ 次の職場に行くまでの期間の蓄え(資金)があること
✅ 解雇のようなことがあっても、それに耐えうるだけのメンタルを持ち合わせていること(慌てない、落ち込んでも前に進めるなど)
以上の3つが考えられます。

そのために、今いる組織で経験できることはできるだけたくさん経験し、それによって身に着けられるスキルを磨いておくこと。そうすれば、成果もでるので今いる組織で給与もある程度もらえることにもつながります。
いずれにしても、今いるところでの一生懸命な努力が、万が一、自分の身に働く危機があっても自分自身で耐えうること(セルフリスクマネジメント)につながるのだと思います。
Twitter社のようなことが日本で起こることは滅多にないと思いますが、「今が続くとは限らない」という意識を持つことが、「一生懸命に努力すること=経験とスキルが磨かれる」わけです。結果としてセルフリスクマネジメントによって、自己キャリア開発にもつながるのではないでしょうか。
・・・というこのブログのタイトルも「つぶやき」(;^_^
『月刊 保険診療』(10月号)に連載「組織をつくる6枚の設計図」第3回が掲載されました
2022年10月21日
医学通信社が発行する「保険請求と医療事務の総合情報誌『月刊 保険診療』」10月号に弊社の人事アドバイザーの原麻衣子が執筆をいたしました。

第3回目となる今回は、「任せる力」がテーマです。「仕事を任せることは将来への投資」と捉え、管理職の人が心がけたいポイントについてお伝えしています。
雑誌をご購読されている皆様、是非お読みください!
会社案内を刷新しました☆彡
2022年10月16日
2018年2月に設立した弊社も、2022年は第5期を迎えております。
設立当初取り急ぎで制作した会社案内でしたが、設立から様々な事業が成り立ってきましたので、この度、会社案内を刷新いたしました。
こちらが、刷新した会社案内です🎵
折りたたむとA4サイズで、見開き6ページで弊社の事業や特長を表現しています。
表紙はこんな感じ🎵
やわらかな雰囲気かつ爽やかさを表現していただきました。

表紙を開くと、本業であるコンサルティング事業と代表の紹介です。

更に開くと、A4サイズ3面分で、弊社の事業内容をまとめていただきました。
事業の性質上、あまり”かっちり”したイメージではなく、それでいてしっかりした事業運営のイメージを表現していただきました。

裏返すとこちらです。

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こちらの会社案内は、今後お付き合いのある法人様、毎年年末に発送している研修プログラム案内と共にダイレクトメールに使う予定です。
「ほしい!」とおっしゃっていただける方がいらっしゃれば、お送りいたしますので、こちらにご連絡いただければと存じます。
このたびの会社案内制作にご尽力くださいました株式会社アーチーズの伊藤沙耶様と制作メンバーの皆様に心より感謝申し上げます。