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高齢者施設での“穏やかな看取り”を考えるセミナーを開催しました

2025年10月27日

10月18日(土)、八戸市総合福祉会館「はちふくプラザねじょう」にて、株式会社エイトドア主催の特別企画「高齢者施設での看取りを考えるセミナー」を開催しました。
      

今回の講師は、兵庫県加古川市の社会福祉法人万亀会 副施設長・三木昌代さん。病院・訪問看護・特養での豊富な経験をもとに、「看取り士」「終末期ケア専門士」として、人生の最終章を穏やかに、そして尊厳をもって支えるケアを実践されている方です。

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三木さんが提唱する「結いけあ」は、「死にゆく人のケア」ではなく、「死ぬその時まで生ききること」へのケア。利用者さん、ご家族、そして共に働く職員の心に寄り添い、施設全体で“明るい看取り”をプロデュースする取り組みです。

当日は、青森県内から10名の方がご参加されました。
介護施設の施設長、ユニットリーダーさん、管理栄養士さん、病院や訪問看護ステーションで働く看護師さん、葬儀社の役員さん他です。
      
三木さんの温かい語り口で、実際の「結いけあ」の数々のエピソードや施設での取り組みを通して、「幸せに死ぬこと=幸せに今を生きること」というメッセージが伝えられました。
       

「看取り介護は特別なことではなく、日常生活の延長線上にある」 「本人・家族の思いに寄り添い、チームで支えることが大切」 「平穏死とは、自然な生命過程を邪魔せず、無用な苦痛を与えないこと」

     
参加者からは、

  • 「お看取り」を改めて考える機会になった
  • 自分の施設での看取り委員会で早速伝達講習をしようと思う
  • とにかく、三木さんのお話に感動した などなど

  
講義の最後は、三木さんが関わられたたくさんの利用者さんの笑顔のスライドショー。
参加者の方には、涙ぐむ姿もありました。

   
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今回のセミナーを通じて、「看取り」を“怖いもの”から“自然な営み”へと捉え直すきっかけになったのではないでしょうか。
    

三木さんの絵本『ありがとう・・・私はあの世へ、光の国へ』(文芸社)や、看取り・平穏死に関する書籍も紹介されました。ご興味のある方はぜひご覧ください。(Amazonで購入できます!)

ご参加いただいた皆さま、三木昌代さん、ありがとうございました!

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「多職種連携」って簡単に言うと…

2019年09月07日

 医療・介護の現場でここ数年、「チーム医療」や「多職種連携」という言葉、やけに声高に叫ばれているように思います。

 厚生労働省の「チーム医療の基本的な考え方」には、

「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完しあい、患者の状態に的確に対応した医療を提供すること」

と書かれてあります。

 いかにも専門的な定義のように書かれてあるので、特別なことをしなければならないような印象を持ってしまうのは私だけでしょうか。

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 私は、次のように解釈しています。

「目の前にけがをしている患者さんがいるんだから、それぞれ国家資格持ってるんでしょ、けがを治すために勉強してきたことを今ここで活かそうよ。そして、目の前の患者さんを救おうよ。

 ただ、私ができることは限られているから、それ以外ところはお互いにできることを最大限患者さんのために尽くそうよ。」


 更に言うならば、「そんな喧嘩なんかしないで、仲良く仕事しようよ。目の前に助けてほしいって言ってる患者さんがいるんだよ。」だと思うのです。

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 そして、特に「連携」という言葉は、医療や介護の現場にとって特別な言葉ではなく、それ以外の業界でも行っていることでもあります。

 例えば、学校。

 進学校であれば、クラス全員をレベルの高い学校に入学させるために、各教科担当の先生やクラス担任、進路指導の先生、時にはスクールカウンセラーが生徒一人ひとりにそれぞれの役割から関わります。

 数学が不得意な生徒がいたら、数学の先生は補講を行ったりします。何か悩み事があって、勉強が手につかない生徒がいれば、クラス担任の先生やカウンセラーがケアをしたりします。

 学校にも「多職種連携」が存在するのです。

 「チーム」で生徒に関わり、目的を果たすことでいると、全く医療や介護の現場と同じだと思いませんか。

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 「連携」とは、「連絡提携」の略だそうです。要は、「お互いに必要な情報を患者さんのためにちゃんとやりとりしましょうね。」だと思うのです。

 小難しく考えるのではなく、簡単に考えることで日々起こっている「チーム医療」や「多職種連携」の課題解決の糸口が見えてきそうではないですか。

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職業倫理、ますます問われる・・・

2018年07月09日

西日本豪雨による被害にあわれた方々にお見舞いを申し上げますとともに

お亡くなりになられた方へのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

どうか早期にいつもの生活に戻れますこと、重ねてお祈り申し上げます。

(何かできることはないか・・・と模索しております・・・)

 

災害のニュースとともに不可解だった事件の速報が流れました。

2年前に起こった神奈川県にある旧大口病院の患者殺害事件。

患者が次々と亡くなった原因が、点滴に混入された消毒液だったという事件。

容疑者が逮捕されました。

やっぱり内部だったか…と思いつつ、

「やっぱり」と思ってしまった自分に「よくないよ、そうやって疑うのって…」と言いたくもなりました。

 

これから容疑者の動機の核心が明らかになるのかと思いますが、

今、報じられている動機は「急変した患者に対して、その対応が嫌だった、家族への説明が嫌だった」というもの。

療養型病院だった大口病院。

患者さんの終末期を見守ることが病院の使命でもあったはず。

それを望んで入職した容疑者のこの動機に唖然としました・・・

(きっと私だけではないはずですが)

 

ふと考えたのは、「職業倫理」です。

職に就くとき、どの職種にもやっていいこと、悪いことの「境界線」があります。

法的に触れることはいけない!ということです。

病院は「人の命」に関わる仕事です。

一般企業と比較すると、法的ではなく「人として」の職業倫理の色が強いため、

今回の事件の衝撃度は、業界としても計り知れないことだと思います。

自分の身体、命を預ける病院。

この事件をきっかけに、職員への職業倫理教育をどれだけしているのか、

それも一つの信頼性の高まりになるのではないかと思った事件です。

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研修の効果は動機付けから~研修を「活かす」でなく「使う」

2018年07月02日

久しぶりのブログ更新です(^_^;

一般企業と比較すると、病院は研修受講の機会がとても多いですね。

知識と技術の更新が常に必要だからですね。

とはいえ、現場の管理者からきかれる”研修あるある”なことばがこれです。

「お金をかけて研修に行かせているのに、全然仕事に活かせてない」・・・

何とも悲しくなることばです・・・

。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・

そこで、研修効果を高める方法について考えてみました。

【研修受講前】

○受講者本人への動機づけ

何を目的に受講してほしいのかを伝えましょう。
何を期待して受講させるのかを伝えましょう。
受講後、どの仕事に活かしてほしいのか伝えましょう。

○事前情報の収集
・受講内容(プログラム)でわかる範囲で調べさせておきましょう。

○名刺の用意
・受講者間の情報交換ができるよう名刺を持たせましょう。

【研修受講後】

○研修受講報告書の提出

・形式ばった内容にさせず、率直に感じたこと、学んだことを自由に記載させることも必要です。

○研修受講報告書をもとに面談
・一番学んだことな何かを訊いてみましょう。
・印象に残ったことは何かを訊いてみましょう。
・仕事で使えそうなことは何か訊いてみましょう。

【受講1~2週間後】

○研修内容を踏まえ、具体的に起こした行動の聞き取り、振り返りをさせてみましょう。
。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・

研修内容が現場で活かせるかどうかは、管理者の動機付けも重要な要素です。

受講した本人に丸投げするのではなく、共に現場で活かせるようにサポートするのも管理者の役割かと思います。

 

それと、研修内容を仕事に「活かす」ということばですが、

私は「活かす」ではなく、「使う」という言い方をするようにしています。

研修内容を、「○○の業務に使う」の方が、行動レベルで使えそうではないですか?

言い方を変えるだけでも、「活かせる」かもしれませんよ♪

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会話のテーマの多様化~2025年問題、量だけではなく質も?!~

2018年05月11日

先日、介護施設でデイサービスの利用者さんと会話する機会がありました。

玄関先で誰かを待たれている様子。

10分程度の会話でしたが、2025年問題を目前に介護施設での利用者さんとの会話、

「これも大事!!」と感じました。

✰・・・✰・・・✰・・・✰

こんなやりとりがありました。

私も受け取る書類を待っていましたので、すぐお隣に車椅子に座っている利用者さんに

「こんにちは」と声をかけました。

すると、「こんにちは、あなた、ここの職員さん?」と訊かれました。

私「いえ、お仕事で定期的に来ているんですよ。昨日は寒かったですね~、

5月ですのにこんなに冷えること、珍しいですね」と会話を続けると、

利用者さんは、現役時代の職業のことから始まり、

仕事で行ったことのある場所のこと、その場所で美味しかった食事のお店のことを

話してくれました。

話の内容は、現役の仕事の成果や苦労されたこと、かつての日本社会風土など

私にとっても興味津々のことばかりでもありました。

たまたま、その利用者さんが話したことに対して、

私がもっている共通情報を重ねてみたところ、そこから更に会話が拡がりました。

すると、次は「あなた、どちらの生まれなの?」と訊かれ、

「青森県」ですと応えると、「私は、七戸に行ったことがあってね~」と。

わずか10分ぐらいの間で、仕事のこと、各地方の話題、双方の地元のことなど

会話が多様に拡がりました。

帰り際、利用者さんは「またお会いできるといいですね」と手を差しのべられ、

握手して、私は介護施設を後にしました。

✰・・・✰・・・✰・・・✰

「2025年問題」は数(量)の問題を主に挙げられていますが、

利用する側の現役時代の社会背景をよく知った上での会話(質)も必要かも・・と思いました。

2025年以降、施設の利用者は、現役時代に高度成長期を担ってきた方々。

私たちの仕事の先輩、先駆者でもあります。

社会の先輩として、学ぶこと、指摘されることもあるかもしれません。

それに対応できる、また話題を拡げられる会話術、多様な情報も利用者満足度に

つながると考えます。

 

今ですら人員不足に陥っている介護職員にそこまで求めるのか、

利用者を満足させる会話の仕事として雇用の機会を作るのか(総人件費を考えると無理かも・・・)、

”おしゃべりボランティア”を活用するのか。

利用者満足度を高めるための策、今から何かできないか・・・と思った10分間でした。

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