新入職員を迎えるためにできること〜その② 無意識な苦手意識が新人を遠ざける~
2022年03月16日
あと2週間もすると、新入職員さんたちの入職日ですね。
第1回の「新入職員と自分は何が違うのか」に続き、今回のテーマは、「無意識な苦手意識が新人を遠ざける」です。
私たちは無意識のうちに、「自分と合わなそう…」と思う人に対して、「苦手だなぁ」、「話しかけにくいなぁ」などのような気持ちが働き、その意識は、相手に対して、言動となって表れていないでしょうか。
最近のご相談で多いのが、世代間ギャップコミュニケーション。
✅年の離れたスタッフに対して、どのように接すればよいのか悩んでいる。
✅最近は、コロナで飲み会もなくなり、ますますコミュニケーションが取りづらくなっている。
✅そもそも飲み会があったとして、最近の若い人たちは付き合いが悪く、誘っても参加してくれない。
しまいには、「最近の若い人は何を考えているのか、わからない」で結論付けてしまっています。
こういうことを言葉に出している時の表情を思い浮かべてみてください。明らかに「笑顔」ではないはずです。
そう考えると、実は私たちは、「世代が違うと合わない」という先入観で、新人さんたちに苦手意識を持ってしまっているのではないかと思うのです。
その苦手意識が、新人さんに対して、表情や話し方に表れてしまい、その様子から新人さんはなんとなく察して、先輩は上司とのコミュニケーションを取りにくくなってしまっているのではないでしょうか。
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次の図を見てください。
苦手意識から、相手に対してよくない話し方や表情だったりすると、それを受け取った新人さんも徐々に不安になり、その不安な表情を見たら余計に話しかけにくくなった…という「コミュニケーションの負のスパイラル」に陥ってしまう可能性があります。
では、次の図を見てください。
反対に、苦手意識はあるものの、表情や話し方を変えるだけで、それを受け取った新人さんも明るい表情で返事が返ってきて、「若い人は苦手」という苦手意識が少しずつ薄らいでいく可能性があります。
これは、行動分析学で有名な杉山尚子氏(星槎大学大学院教授)の「好子(こうし)出現による強化」(※)と言えるでしょう。
※ ご興味がある方は、「行動分析学入門」(集英社新書)をお読みになるとよいかもです。
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当たり前のことなのかもしれませんが、私たちは、自分のことを認めてくれたり、ほめてくれたり、要は「自分を受け入れてくれている」と感じると、その相手に対して好意的な気持ちになります。
その結果、話しかけやすくなったり、近づきたくなったりします。
反対に、自分のことを否定したり、批判したり、無視したり、他のメンバーに比べると自分への対応がよくないなどを感じると、その人から遠ざかりたいという気持ちになります。
だからこそ、「今の若い人は…」の先入観からくる苦手意識を少しでもなくすためには、行動を変えること(笑顔、明るい話し方、ほめる、認める、共感するなど相手に寄り添う行動)をしてみてください。
また、あきらめずに新人さんの表情、態度の変化を観察してみてください。
きっと、やり続けていると少しでも新人さんの変化が見えてくると思います!
その変化を見ると、ますます話しかけやすくなり、コミュニケーションの好循環が生まれてくると思います。
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